「アートとお金」イベント開催報告

6月10日(月)、洋食 黒船亭(K-Space)にて藝を育むまち同好会主催の6月のトークイベントが開催されました。

当日は雨模様でしたが、多くの方にいらっしゃっていただき、会も盛況でした。いま何かと話題の「アートとおカネ」をテーマに現役藝大生やアーティスト、ギャラリー運営の方をお招きし、三者三様のお話をうかがいました。

まずはトップバッターは一ノ瀬さん、東京藝術大学博士課程に在籍中のアーティストの方です。アートとしての資産運用も行い、ビットコインのバブル崩壊で相当ダメージを負ったようです。彼のお嫁さんから借金をして甚大な被害を免れたとのことです。

藝育会として、経済的な投資としてのアートよりも、身近な予算で、狭い家の中でも置ける精神的なアートの投資の魅力をプレゼンしました。

続いて、オオシマリカさんの発表です。オオシマさんは現在東京藝術大学の学部4年生です。グループ展や個展で発表してきたご自身のキャリアを紹介しつつ、その過程でギャラリストと相談しながら価値が上がっていくプロセスをご紹介してくださいました。

アーティストの山田勇魚さんは、クジラで有名な作家です。付喪神シリーズというモノに宿る魂をモチーフに活動しています。今回は、作品の制作過程とそれにかかる経費を解説してくださいました。わかりやすく図解付きという大変赤裸々なアートとお金のプレゼンをしていただきました。

ラストバッターは、銀座でギャラリーを経営されている佐々井智子さんです。プロの現場の第一線で活躍される佐々井さんから、芸術作品を価値付けるギャラリーとアーティストとの関わりのケースが紹介されました。

質疑応答では、アートを買う意味として、オフィスにあるだけでクリエイティブなイノベーションが生まれやすくなること。一件、案件が当たれば数千万円のリターンがあるので、それに比べればアートはリズナブルなモノだと思う、という意見もでました。

アーティストにとって作品が売れた瞬間の気持ちはどのようなものか?アートをファッションのように身近なものにする経験の素晴らしさなど、様々な視点からの意見が出て大いに盛り上がりました。

上野のれん会として、半世紀以上も、この上野界隈でアートと関わりを持つ須賀光一さんにお話を伺い、乾杯のご発声をいただきました!

代表も須賀さんのオーラにたじたじ!?

美味しいお料理に舌鼓を打ちながら懇親会です。若手アーティストとの交流も藝育会の醍醐味の一つです。ここからしばしばイノベーションが生まれます!

今回もお越しくださりありがとうございました。

引き続き、藝育会では楽しいイベントを月1回ペースで開催しております。皆さんのご参加を心よりお待ちしております。