上野の旦那衆ブログ 〜大道寺勇人の楽しみ方〜

   

10月の藝育会定例会は湯島天満宮の目の前、茶房松緒さんを会場に開催しました。女将さんには色々とお気遣いいただきました。ありがとうございます。

定例会では『藝育の輪』という、作家さん自身がご自分の作品や制作技法について語るコーナーを設けています。今回は鈴木初音さんが作品の製作技法やフィールドワークについて話してくれました。


フレスコ画の技法を応用したグラフィートと言う技法で、石灰をキャンパスに塗って、それが乾く前に引っ掻いて絵を描きます。また、作品制作に使用する砂や土、絵を描く紙や絵の具、フレーム枠も自然のもので自作するとのこと。サステイナブルだなと思い、とても印象的でした。当日、実際の作品に触れる機会もあったのですが、砂や土を塗りつけてそれを削って描いているので作品そのものがズッシリと重い!制作方法から伺っているのでその重さに納得感がありました。

前回の佐々木怜央さんもガラスで立体を製作する独自の技法を確立されています。絵画や立体問わず作品を作るのに既存のやり方でやっても良さそうなのに、そうでなくて技法の研究から始める。その技法を色々と試し、研究し、掘り下げて自身の納得するより良い、より新しく表現できる自分なりのやり方に行き着く。そのアーティスト達の姿勢は、商売で右往左往している私自身を勇気づけてくれます。実はここら辺が藝育会に参加してて一番面白いし、プラスになる部分だと感じています。

次回は芸大アートプラザ店長も務める伊藤久美子さん。伊藤さんも白亜地という技法を応用した独自の技法で描く作家さんです。ここまで続けて技法について伺える機会もあまりないのではと思うので、次回も非常に楽しみにしています!

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